家族と絆を深めながら経営者の妻が夫の仕事と家族との時間を両立する方法
経営者の妻の子育て
中小企業向け事業保険のエヌエヌ生命
この記事では、家事や自分自身のキャリア形成、経営者夫へのサポートなど、多くのタスクをこなさなくてはならない「経営者の妻」の子育てについてお伝えしたいと思います。
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次のような経営者の妻の子育ての課題をクリアする方法を解説していきますので、これから子育てをしようとしている、もしくは現在子育てに悩んでいる「経営者の妻」の皆さまの参考になれば幸いです。
- どのようにサポート体制を構築すべきか
- 仕事と家庭を両立しながら自己実現を果たすにはどうしたらいいのか
1. 経営者の妻の子育てへの思い~教育方針
子育てにおいては、何が正解かという答えはありません。
家族の在り方が多様化している現在、家族の数だけ子育てのメソッドは存在すると言ってもいいでしょう。
とは言え、経営者の夫を持つ妻の立場とすれば、「将来は夫の会社を受け継ぐ後継者として立派に育てたい」という思いを抱く方が多いのではないでしょうか?
一方で、パートナーである夫は多忙な毎日を送っており、多くの時間を子育てに割くのは難しい…。
そんな経営者の妻が、仕事と家庭のバランスを取りながら、いかに子育てすべきかについて、この記事ではお伝えしていきたいと思います。
1-1. 経営者の妻の子育てで目指すもの
将来会社の後継者となるには、以下のようにたくさんの資質が求められます。
- リーダーシップがとれる能力
- 広い視野
- 豊かな発想力、創造力
- コミュニケーション能力
- 自立心や好奇心旺盛なこと
もちろん、将来我が子に会社を継いでほしいという経営者の方ばかりではないとは思いますが、経営者に限らず、これらは社会で活躍するには必要な資質でもあります。
ですが、経営者の妻は、立場上、会社での役割や取引先への気配りなど、子育て以外にも様々な役割を担わなくてはならないことも多いのではないでしょうか?
そういった環境下で、これらの資質をもった人間に育てようとするには、経営者の妻ならではの苦労も多いと考えらます。
この後の章でお伝えするように、周囲のサポートを利用したり、ストレスマネジメントを身につけたり、無理のない子育てを目指していただきたいと思います。
1-2. 経営者の妻の子育てで心がけたいこと
未来の後継者としてたくさんの資質を身につけさせるために、経営者の妻が子育てで心がけたいことをお伝えします。
- 成功も失敗も含めて、できる限り多様な体験をさせること
- 様々な機会をとらえて、幅広い知識を習得させること
- 多彩なバックグラウンドをもつ人々との関わりをもつこと
例えば、旅行やキャンプなどの非日常の体験は、視野が広がったり、新鮮な発見をしたり、というきっかけになるでしょう。
美術館や博物館、ミュージカルなどの鑑賞は、本物に触れることで、本当に優れているものを見極める能力を育ててくれるでしょう。
スポーツを楽しむことで、体力や忍耐力、仲間とのコミュニケーション力が身につきます。
比較的経済的に恵まれている経営者の家庭では、こどもに多くのものを与えることができる環境にあるのではないかと思いますが、「経験」という宝物をたくさん与えてあげられることが、なにより恵まれていると言えるのではないでしょうか?
2. 子育てと経営者夫へのサポートバランス
子育てには、非常に多くの時間が割かれます。ワンオペ育児という言葉があるように、ひとりですべての子育てをこなすには限界があります。
ですが、経営者夫の肩にはたくさんの社員の生活がかかっていますから、子育てに関わる時間を確保することが難しいだけでなく、妻であるあなたのサポートが必要なこともあるでしょう。
子育てと経営者夫へのサポートバランス。経営者の妻は、時として非常に難しい立場に置かれる可能性もあると言えます。
2-1. 子育てと経営者夫のサポート両立に向けたコツ
それでは、子育てと経営者夫のサポート両立に向けたコツについて、考えてみましょう。
子育て、経営者夫へのサポート、そして自分自身のための時間の確保。経営者の妻はひとりで多くの役割をこなさなくてはなりません。
ですが、自分のための時間を犠牲にするのは禁物です。
こどもにとっても、夫にとっても、母であり妻である、あなたの笑顔は何より貴重なものであることを忘れないようにしましょう。そのためには、あなたが余裕をもって生活できることが大切なのです。
限られた時間を有効に活用できるように、スケジュール管理術を身につけるとともに、家事代行サービスやベビーシッター、デリバリーサービスなど、アウトソーシングできる部分はどんどん外部のリソースを利用すべきです。
経営者の妻であるあなたの時間は、あなたにしかできないタスクをこなすために、大切に使うことをおすすめします。
その際のスケジュール管理術に関しては、「経営者の妻必見!ストレスフリーな時間管理の方法」の記事を参考にしてください。
2-2. パートナーシップを築くためのコミュニケーションの重要性
忙しい経営者夫へのサポートが必要だとしても、それは経営者の妻が家庭の問題をひとりで抱え込まなくてはならないという意味ではありません。
家庭の問題は、家族である夫と妻が協力して解決していくべきものです。夫もできる限り育児へ参加することで、家族の絆はより強くなっていきます。
妻が経営者夫へのサポートをすると同様、必要な場面では妻も夫からのサポートを受けられるように、日頃からコミュニケーションを大切にし、パートナーシップを築いていくことが大切と言えるでしょう。
3. 経営者の妻の育児~サポート体制の構築
このように多忙になりがちな経営者の妻は、こどもが小さいうちは、仕事と家庭の両立を支援する制度やサポートをどんどん利用すべきです。
3-1. 家族や友人との協力関係の構築
家族や友人など、サポートをお願いできそうな人が周囲にいる場合には、思い切って頼ってみるのもよいでしょう。
ただし、相手の大切な時間を融通してもらっているということを忘れずに、感謝の気持ちと共に適切な額のお礼をお返しすることが、気持ちよくサポートを続けてもらうためには大切です。
3-2. プロのサポートを活用するメリットと活用の仕方
サポートをお願いできそうな人が周囲にいない、もしくはお礼に気を遣うよりもプロのサポートを活用する方が気が楽、という方もいるでしょう。
そういう場合には、ベビーシッターや家事代行サービスなど、プロのサポートを積極的に活用することをおすすめします。
ある程度経済的な負担が発生するとしても、以下のような事態になる前に、外部のサポートを利用することは大きなメリットがあると言えるでしょう。
- 妻がひとりで抱え込んで育児ノイローゼ
- ストレスが溜まって、喧嘩が絶えなくなり、夫婦関係が壊れる
ただし、家事代行サービスなどは、家の中に他人が入ってくることになるので、しばしばトラブルの原因となることもあります。活用する際は以下のような工夫が必要です。
- 信頼できる派遣会社を選ぶこと
- 簡単に手の届くところに貴重品を置かないこと
- できれば目の届く範囲で仕事ぶりを見守ること
夫が多忙な上に両親の住まいも遠方で、サポートをしてくれる家族がいないという場合には、こどもが小さいうちは、ベビーシッターを大いに活用するべきです。
しかしその場合でも、ベビーシッターにこどもを預けっぱなしにするのではなく、ベビーシッターの仕事ぶりを見守りながら自分の仕事を片付けるなど、目の届く範囲にいるようにするのが望ましいでしょう。
もしくは家事代行サービスを利用してできるだけ家事の負担を減らし、その分自分はこどもの世話に時間をかけるという方法もあります。
こどもの世話に物理的に手がかかるのは、こどもがまだ小さいうちの数年です。
経済的な余裕があるのであれば、お金で解決して余裕をもって生活することの方が大きなメリットがあるのではないでしょうか?
「そこまでお金を掛けられない」という場合には、自治体の制度などを探してみるとよいでしょう。
4. 経営者の妻の学校選び~望ましい教育環境の選択と新たなサポート体制の構築
こどもがある程度成長してくると、物理的には手がかからなくなってきますが、学校の勉強や友達との関係など、精神的なサポートの方に重点が移ってきます。
より恵まれた環境で教育を受けさせたいと考える家庭では、中学受験をさせる保護者が増えています。
公立の学校でたくましく育てたいという教育方針もひとつの考え方です。
しかし、多様な家庭のこどもが集まる公立校に比べ、教育方針の近い家庭が集まる私立校では、こどもや保護者間のトラブルが少なく、親子でのびのび過ごせるというメリットがあります。
生涯にわたっての友達を作るという意味でも、私立校への進学は恵まれた環境と言えるでしょう。
中学受験を考えるのであれば、小学3~4年生くらいから進学塾に通うなど、早くから準備が必要になりますし、家族そろってのサポートが不可欠です。
こどもの将来に関わる選択ですので、夫婦で十分な話し合いをして、お互いの役割分担など、こどもが小さかった頃とは違った新たなサポート体制を構築していくことが求められます。
5. ストレスマネジメントとリラックス法
経営者の妻の子育てにおいて、周囲のサポート体制の構築は欠かせないポイントですが、経営者の妻自身がストレスマネジメントとリラックス法を身につけることも、同様に大切なことです。自分を大切にして生き生きとしている人は、周囲を明るくし、とても魅力的に映ります。
5-1. 日常のストレスを軽減する方法
ストレスマネジメントの一環として、日常のストレスを軽減する方法をいくつかもっていると、ストレスのコントロールがしやすくなります。
- ストレッチをする
- ゆっくりと好きな音楽を聴く
- 読みたかった本を読む
- のんびり入浴する
- 季節の花を飾る
- 友人とたわいもないおしゃべりをする
わずかな時間でも構わないので、自分のための時間を大切にすることを心がけましょう。
5-2. リラックス法やメンタルケアのテクニック
リラックス法やメンタルケアのテクニックとして、「マインドフルネス」を活用することも有効です。
マインドフルネスとは、自分の心の状態や体感に意識を向けることで脳を活性化させて、ストレスや不安などを和らげる方法です。
まず、背筋を伸ばして椅子に座り、軽く目を閉じます。
そして、おなかや胸がふくらんでいく感じを意識しながら、ゆっくりと息を吸い込みます。
今度はおなかや胸がちぢんでいく感覚を意識しながら、ゆっくりと息を吐きだします。
頭に雑念が浮かんできたら、呼吸に集中し、同じ動作を再びくりかえします。これを1日10分ほど行うのが効果的と言われています。
また、自分に対する自己肯定感を高め、どのような場面でも前向きな思考ができる力を身につけることで、ストレスへの耐性をつけ、よりよい解決法を見つけることができる「ポジティブシンキング」という思考法を身につけることもおすすめです。
その他、何となくモヤモヤすることがある時には、その感情をノートなどに書き出してみると、スッキリすることもあります。
自分に合うリラックス法やメンタルケアのテクニックを見つけて、実践してみてください。
6. 自己実現と家族の幸せ
経営者の妻にとって、経営者夫のサポートも子育ても、どちらも大切なことです。
ですが、同じくらい大切なことは、経営者の妻である自分自身の幸せもおろそかにしないという姿勢です。
誰かの犠牲の上に成り立つ幸せはありません。家族の幸せを考えながら、経営者の妻として自己実現を果たす方法を考えていきましょう。
6-1. 仕事と家庭を両立しながら自己実現を果たす方法
仕事と家庭を両立しながら自己実現を果たすには、どうしたらよいのでしょうか?
限られた時間を有効に使うためには、優先順位を明確にして、間違わないことが大切です。そのためには、普段から余裕をもつことを心がけましょう。
「あれもこれもこなさなければ…」とつい気負い過ぎてしまう方もいるのではないかと思います。
しかし、余裕を失い、負い詰められて判断すると、かえって誤った選択をしてしまうこともありますので、気をつけたいものです。
また、以下のように肩の力を抜いて「無理をしないこと」が仕事と家庭を両立しながら自己実現を果たす秘訣と言えるでしょう。
- 隙間時間を活用して、できるときにできることをする
- 完璧を求めすぎずに、ほどほどでいいという感覚を持つこと
- 頼れる人やものには、できるだけ頼る
- 自分のストレスケアも後まわしにしない
6-2. 家族全員が幸せになるためのバランスの取り方
家事や子守りは、人の手に委ねることが可能です。
しかし、こどもとの体験の共有や夫婦で教育方針を共有することなど、家族の歴史を創りあげていくことは、家族にしかできないことです。そして、信頼関係で結ばれている家族には、家族だからこそ理解できるということがあるはずです。
普段は忙しくて長い時間を共に過ごすことが難しいとしても、家族の誰かに困ったことが起きた時には、お互い手を差し伸べられるような関係を保てることは、家族全員の安心につながります。
そのためには、例え短い時間でも、家族でコミュニケーションをとる時間は大切にする必要があるでしょう。夫婦で取り組む子育てが、家族の絆を強くしてくれることを忘れないでください。
※本記事に記載の情報は2023年10月18日現在のものとなり、将来変更となる可能性があります。